本校では8月20日より「夏季集中講座」と題して毎年、大学の先生を招いての講義、授業の復習や補足などを行います。
今回は、東京学芸大学名誉教授であり、前文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官、全日本書写書道教育研究会理事長の長野秀章(竹軒)先生を招いて午前中は「書写の大切さ」についての講義、午後からは「漢字かな交じりの書」について実技を交えながらの楽しいトークで学習しました。
話の中で、長野先生から「書は白を書く芸術」 「白を計算して書くことが大切」と言う話がありました。
私たちは墨(黒色)で半紙や画仙紙(白色)に文字を書いていきます。ついつい墨で書いた黒い線にばかり目を向けがちですが、白い部分には、なかなか目向けることができていません。
書とは白と黒とのバランス、コントラストによって、見る人の心を打つ芸術です。
広い視野を持って作品を見ることの大切さを教えていただきました。
次の日には「臨書発展」と題し明時代、清時代の書について学び、その他には日本の和様について学んだりして、技術と知識の両方を吸収しました。
最終日には、書を使った楽しい内容(蒔絵を使って墨池のふた、どんぶり、スマホケースなどに文字を書いたり、窓付き色紙に書写の文字でメッセージを書く)をしました。この内容は教室を開いたときに子供たちや成人の方々と楽しめるイベント例として体験してもらい、各自で楽しい催し物を考えてもらうための一つとして行っています。
暑い日が続いていますが、すぐ秋になり、冬になり「あっ」という間に卒業となります。残り半年となりますが、この夏までに学んだことをしっかり身に付けていただき、卒業に向けて頑張ってください。