今日は夏季集中授業の1・2回生合同授業の特別講義におじゃましました。
今回、講義をしていただきますのは、観峰館の学芸員の寺前公基さんです。
「古典籍と写本」という講義です。
写本とは本を手書きでうつすこと。本を書写すること。また、そのうつした本。臨書。
授業の内容は、書道の教本や博物館でみる写本は、どのようなもので、どのように作られたかを「源氏物語」「御堂関白記」「西宮記」から見ていきました!
たとえば源氏物語の場合作者(紫式部)の自筆本がないのに、なぜ私たちは源氏物語を読むことができるのかといえば、写本が作られているからです。
平安時代以降、たくさんの写本が作られるようになりますが、時代が進むにつれ、写す際に生じる誤字・脱字が多くなり結果一部の良質な写本だけが残っていくこととなります。古い時代に作られた写本が良いかといえばそうではなく、新しい時代の写本でも正確な内容を伝えているものもありますので、いくつかの写本を見比べながらよりよい写本を見つける必要があります。
写本を作る作業は、お手本を見ながら臨書をすることによく似ており、その内容をしっかり理解しているほど、良質な写本を作ることができます。
また写本を学んでいくと、自筆本が残っていることの重要性に気付かされます。これから博物館などで自筆の作品を見るときには、自筆本だからわかる作者の筆の動き、墨を付け替えるタイミングにも注目することなどを、授業の中で伝えられていました。
普段の授業では得る事のできない内容の講義に、学生たちは目を輝かせながら聞き入っていました!



























